銀塩写真とインクジェットプリンタとの違いはなんですか?
2017/07/11
発色の方式が根本的に異なります
写真屋さんでプリントされる写真は通常「銀塩写真」といわれるものです。
家庭用のインクジェットプリンターとは、発色させる方式が根本的に異なります。
- 銀塩プリンター:写真プリント用の印画紙を薬品に反応させて発色させる方式
- インクジェットプリンター:インクを印刷紙に吹き付ける方式
銀塩写真
銀塩プリンターは印画紙を使用します。
印画紙には光と化学薬品に反応して発色する薬品(感光材料、乳剤)が塗布されており、感光材がプリンターからのレーザー照射(露光)をうけ、その後発色を促す薬品をくぐることで画像を得ています。
また、紙自体が発色しているような形となっているため、インクジェットよりも保存性、耐久性にも優れているという特徴があります。
インクジェットプリンター
インクジェットプリンターは、非常に微細なインクの液滴を、紙に吹き付けることで印刷します。
特殊なインクを使用することで、銀塩では再現できない高彩度の色や金、銀なども表現でき、特殊紙(和紙やアートペーパーなど)にプリントすることで独特の雰囲気を得ることも可能です。
画質の違い
近年のインクジェットプリンターの発達により(4色インクしかなかった時代と比べると)ぱっと見は、銀塩写真でもインクジェットプリンターでも、画質に違いがあるようには見えません。
インクジェットはインクを紙に吹きつけるので、拡大するとインクの粒がみえます。銀塩写真は紙自体が発色するので、グラデーションに継ぎ目がなく滑らかです。
コスト面
インクジェットプリンターの場合、1枚2枚であれば大差はないと思われますが、写真品質で大量枚数を出力しようすると、いいお値段の「スーパーファイン専用光沢紙」を使用し、替えのインク代とプリント時間もかかってきますので、枚数を考えると(L判1枚10~15円のプリントショップであれば)銀塩の方が安くすむと思われます。
「どちらがいいの?」と聞かれたら
それぞれの特質がございますので、どちらがいい、とは断言できませんが、皆様におかれましては、是非とも、フォトピースオペレーターが心を込めて補正し、またご利用くださいねと話しかけながら梱包してお送りする銀塩写真を、ご利用いただけますよう、心よりお願い申し上げます。