写真館フォトピース!が心がけている3つのこと
銀塩写真の美しさは、なんで決まるのでしょうか?
銀塩写真の美しさは、以下の3つの事柄でさまざまに変化します。だから写真館フォトピース!は下のことを大切にしています。
写真館フォトピース!の徹底された品質管理
銀塩写真は、化学反応!?
パティシエの妻曰く、「お料理やお菓子作りは、科学反応」なんだそうです。科学反応の見極めが、料理の腕前。熱しすぎたり、分量を間違えるなんて言語道断、っていうことでしょう。たしかに「やりすぎて」美味しい料理ができた試しがありません。
実は、銀塩写真も同じです。写真の銀塩プリントは、化学反応です。お天気・気温・湿度などなど、ちょっとしたことで、仕上がりに差が出てしまいます。つまり、プリンターはいつも元気、化学薬品はいつも新鮮でなければならない、それを微調整することが大切なのです。
プリンター、薬品、ペーパーの品質管理を徹底的に行っています
ですから、まず一つ目の綺麗な写真をプリントするポイントは、「プリンターと化学薬品の質を高く保つこと」なのです。
これは当たり前のようなことですが、なかなか難しいことです。写真館フォトピース!は創業以来80年間蓄積された写真にかんする知識を使いながら、デジタル銀塩プリンターの特性にあわせたメンテナンスを定期的に行っています。
そのメンテナンス内容の一部をご紹介します
デイリーセットアップ
「デイリーセットアップ」とは、気温等の外部環境の変化によって発生する薬品やレーザの経時変化を適正な値に戻す調整です。通常一日に一度の「デイリーセットアップ」を、一日に数回行っています。額面通り受け取ると「デイリー」なので、一日に一回やればいいようなものですが、一日の内にも、薬品の温度が変わったり大量の枚数をプリントしたりで、結構プリンターの発色が変わってきます。
そのような時、すかざす「デイリーセットアップ」です。紆余曲折あってマゼンダがかったり黄色っぽくなったりした補正値を基準値に戻します。
乳剤ナンバー変更
「乳剤」とは、ペーパーの中に塗り込まれている発色する薬品のことです。銀塩写真の「銀塩」のことです。
ペーパーには出荷されたロットによってペーパーのロール一つ一つに「エマナンバー(EM No.)」というシリアルナンバーがふられています。つまり、同じペーパーでも薬品の質が少しずつ異なるということです。ちなみに、同じロットのペーパーでも、保存方法やプリント時の温度によって写真の色は変わります。
「乳剤ナンバー変更」とは、ペーパーが持っている薬品の情報が変わるごとに、プリンターの発色設定を微調整することを言います。フォトピース!では、ペーパーのロール(ペーパーの大きさ・種類など)を変えるたびに、毎回「乳剤ナンバー変更」を行っています。
デイリーセットアップでプリンターの基準値に戻された補正値を、「乳剤ナンバー変更」でペーパーとのマッチングもおこない、さらに安定させます。
ケミカルフィルターの交換
プリンターの中の発色を促したり、コントロールしたりする薬品中の不純物(ゴミやホコリ。ほとんど紙の粉です)を取り除くフィルターがあります。それを2週間に一度掃除、月に一度交換しています。
化学反応のムラがなくなり、本当に一皮むけたように、バキッとクリアな画質になります。
「校正プレート」のメンテナンス
「校正プレート」とは、プリントの色味を毎回同じように出力するために必要な基準色を塗られた板です。黒と白のマークが塗られており、プリンタは写真の黒い部分をそのプレートの黒に、写真の白い部分をそのプレートの白にあわせるように出力します。いわゆるキャリブレーションというやつです。
この校正プレートが汚れてしまうと、即座にプリント出力に影響が出てしまいますので、週に一度しっかりと掃除をするようにしています。
ちょっと「過剰な」メンテンス??
このような「少々過剰」とも言えるような徹底した品質管理が、フォトピース!の写真が綺麗な理由の一つと言えます。
フォトピース!へのご注文の「裏技」
上記のように、ケミカルフィルターのメンテナンスは、毎月第一日曜日の夜にフィルターの交換、第三日曜日の夜に掃除をしています。校正プレートの掃除は、毎週日曜日の朝にしています。
したがいまして、最も美しいプリント結果が得られるのは、その翌日の月曜日の朝です(第一月曜日とはかぎりません!)。
どうぞ、日曜日の深夜にご注文くださいませ。
ペーパーもいつも「新鮮」!
ペーパーも化学製品です。古くなっていたり環境の悪い場所に保管したりすると、写真の美しさにたいへん影響します。写真館フォトピース!では毎日数万枚の写真をプリントしていますので、いつも新鮮なペーパーを使用しています。
状況に応じたプリント方針・方法の切り替え
いろいろな「状況」があります。
ひとくちに「状況に応じた」と言っても、いろいろな状況があります。大きく分けて以下の2つになります。
- 写真データの種類や状態、カメラの違いなど
- 写真に映っているもの、撮影シーン
写真データや撮影シーンによって、プリント結果が違ってきます。
写真館フォトピース!のプリント・オペレーター(以下、フォトマイスター)は、常に最良のプリント結果をお客様に提供しようと努めています。ですから、フォトマイスターは、お客様のお写真を、いきなりプリントしたりは、いたしません。上にあげた「状況」を必ずチェックします。
写真データをチェック。データの最適なプリントを!
かならず、事前に写真データをチェックします。なぜそのようなことをするかというと、それらの細かな情報の違いが、プリント結果の違いとして現れるからです。ご使用のカメラ、加工ソフト使用の有無、データの種類等々。画素数が足りなかったり、CMYKデータ(印刷機用のデータ)であったり、注意しなければならないことはたくさんあります。
被写体に応じた最適なプリントを!
結婚式のご様子、赤ちゃんの写真、集合写真、風景写真。。。いろいろな被写体の写真たちが写真館フォトピース!にはやってきます。それぞれの撮影シーンに、もっともキレイに写すべきものは決まってきます。だからただ漫然とプリントしていてはいけません。写真の「主人公」がもっとも輝くように、写真館フォトピース!はプリントします。
そのためには、撮影シーンに応じたプリント方針の変え方を知っていなければなりません。たとえば、「人物主体の時の肌色のキレイな出し方」とか「夕景をプリントするときの注意点」とか。
このように写真館フォトピース!のフォトマイスターは、これらの情報、お客様のお写真のシーンなどを考慮して、まずプリントの方針 を組み立て、そしてはじめてプリント作業に取りかかります。この手間ひまが多くのお客様からご支持をいただいている理由であると自負しております。
オペレーター(フォトマイスター)の知識と経験
上で申し上げましたように、写真をキレイにプリントするためには、薬品やプリンターの質、「状況」に応じた臨機応変な対応が、非常に重要です。それを実現するためには、やはり、フォトマイスターの日々の勉強が欠かせません。
「機械を操作するテクニック」だけにととまらず、「色調補正の経験に裏打ちされた技術」「お客様とのコミュニケーション」など勉強すべき事柄は多いですが、個人によって習得の難しい「職人的な技」だけでなく、写真館フォトピース!では、より客観的な「基礎的な知識の習得」と「経験が蓄積される仕組み」を重視して人材育成をしています。
- フォトマイスターは色彩検定3級取得を目指しています
- フォトマイスターはプリンターメーカーの技術研修に参加しています
- 色彩、デジタル技術、コミュニケーションなどの講師を招き、勉強会をしています
- お客様のご要望や特殊な事例を記録して、日々のプリント業務にフォードバックさせています